2006年度作品。アメリカ映画。
1999年アフリカ、シエラレオネ。反政府軍のRUFに連れさらわれたソロモンはダイヤモンドの採掘をしているとき、巨大なダイヤを見つける。その話を聞きつけたダイヤ密売人のアーチャーは彼に近付き、そのダイヤを手にするため動き出す。
監督は「ラスト・サムライ」のエドワード・ズウィック。
出演は「タイタニック」「アビエイター」のレオナルド・ディカプリオ。「ダーク・ウォーター」「ビューティフル・マインド」のジェニファー・コネリー ら。
社会派アクションと言ったところだろう。
反政府軍とかっこよく名乗っているが、ただの殺し屋集団の衝撃的な映像で幕を開ける本作。そこではダイヤを巡る人間たちの黒い欲望と、暴力で人間を支配し、暴力ですべてを片付けようとする人間たちの行動が描かれており、僕はのっけから打ちのめされて、引き込まれてしまった。
アフリカにはいくつかの矛盾点や問題点があることはよく知っているが、闇のダイヤモンドを巡る話はまったく知らなかったために、その世界の血生臭さに唖然とするばかりである。現実にこういうことは行なわれていたのだろうか。
いくつか誇張はあると思うが、だとしても人間ってやつは救いがたいな、なんてこういう作品を見ると思ってしまう。
本作はその他にも黒人同士の殺し合いや、少年兵の問題、家族の物語と実に多くのテーマを盛り込んでいる。
それをバイオレンス風味のアクションで飽きさせずに見せており、考えさせられると同時に一級のエンタメとしても仕上がっている。満足のいく一品だろう。
ただ贅沢を言うと、本作はそういった事実を伝えているだけに終わっているところが、不満と言えば不満だ。
できればそれに対する解決策なりを提示してくれたら良かったが、さすがにそこまで望むのは酷だろう。
ちなみにジャイモン・フンスーが実に良かった。
評価:★★★★★(満点は★★★★★)
制作者・出演者の関連作品感想:
・レオナルド・ディカプリオ出演作
「ディパーテッド」
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